AED/BLSトレーニング

  1. トップページ
  2. AED/BLSトレーニング

我が国におけるAED使用の現状我が国におけるAED使用の現状

市民によるAEDの使用件数

倒れた瞬間を周りに居た人が目撃している心原性心停止(心臓に原因がある心停止)の場合、周りに居合わせた人たちが迅速な救命処置を行えば、倒れた方が社会復帰できる可能性が大きく向上するということは前述のとおりです。
では普及から10年以上が経過したAEDが、市民救助者の手によってどれくらい使用されているかというと、倒れた瞬間を市民が目撃した心原性心停止症例約2万5千件のうち、わずか900件。使用率は3.6%しかないのが現状であり、中にはAEDが設置してあったのに使用されなかったケースも存在します。

NHKのアンケート結果

平成26年にNHKが行ったアンケートでは、半数以上の市民が「AEDを使うことができない」と答えており、そのうちの約7割は「やり方がわからない」「使うべき状態かわからない」というものであり、AEDに関して正しい知識を持っていないがためにAEDを使用することができないと思ってしまっているのです。
また、心肺蘇生法の実施に関する質問においても半数以上が「やり方がわからないのでできない」と回答しているとともに、約3割は「救急隊を待ったほうがよい」と回答しています。
AEDの取り扱いを含めた一次救命処置の方法や法解釈などについて、市民が正しい知識・技能を身に付けることができる場がもっと必要なのです。

AEDに関する意識調査結果

平成26年4月・NHKが全国の20歳以上の男女に電話調査
3001人中1780人が回答(59.3%)
NHK発表の資料をもとにグラフを作成

  • 見知らぬ人が目の前で心停止となった場合、その人に胸骨圧迫(心臓マッサージ)や人工呼吸ができますか?
  • できない理由はなんですか?
  • 見知らぬ人が目の前で心停止となった場合、その人にAEDを使うことができますか?
  • できない理由はなんですか?

救命処置に関するトレーニングの必要性救命処置に関するトレーニングの必要性

避難訓練と同様に「救命訓練」を

「救命訓練」も定期的に行うことが必要

AEDは電源を入れて音声ガイダンスに従うことにより簡単に使用できるものではありますが、目の前で人が倒れているという異常な状況下においては、簡単な操作であっても緊張等から思うようにできないことも考えられます。定められたルートを走って逃げるという簡単な行為が災害時にうまく行われないことを防止するために避難訓練を繰り返し行うように、簡単なAEDの操作もいざというとき確実に行うことができるよう「救命訓練」も定期的に行うことが必要であるといえます。

AED設置施設関係者の方へ

すべての従業員が救命処置を行えるように

すべての従業員が救命処置を行えるように

AEDはただ設置しただけでは意味がなく、いざというときに設置施設関係者の方がAEDの使用を含めた一次救命処置を適切に実施することにより本来の効果を発揮するものです。特定の従業員のみが必要な知識・技能を有しているだけでなく、すべての従業員が一次救命処置に関する知識・技能を有していることが望まれます。
商業施設等においては、緊急時に関係者が適切な行動をとることができなかったがために信用を失ったり、法的なトラブルに発展したりということも考えられますから、従業員に対する定期的なトレーニングが必要です。

一次救命処置を行う職務上の責任がある方へ

業務の性格上心停止の方に救命処置を行う責務がある方

AEDによる除細動は、医師免許をもった者以外が“反復継続する意思”をもって行えば、医師法違反となりますが、一般市民がたまたま遭遇した心停止傷病者にAEDを使用することは一生に一度あるかないかの出来事であり、これには反復継続する意思がなく違法性はないとされています。
しかし、医療の専門家ではない市民であっても、業務の中心ではないものの業務の性格上心停止の方に救命処置を行う責務がある方(警備員やプール監視員、介護職員、学校教職員、交通機関関係者、公共施設関係者、スポーツ指導者などが該当すると考えられます。以下、「一定頻度者」といいます。)はAEDの使用に関し“反復継続する意思”があるとされてしまいます。
一定頻度者が行う救命処置に違法性が生じてしまうことを防ぐため、厚生労働省は次の4つの条件を満たした場合には一定頻度者のAED使用に関し違法性が生じないことを示しています。
(平成16年7月・厚生労働省「非医療従事者による自動体外式除細動器(AED)の使用のあり方検討会報告書」に明記)

一定頻度者のAED使用が医師法違反とならない条件

  1. 医師を探す努力をしても見つからない等、医師による速やかな対応を得ることが困難であること
  2. 救助者が、対象者の反応、普段どおりの呼吸がないことを確認していること
  3. 救助者が、AEDの使用に必要な講習を受けていること
  4. 使用されるAEDが医療用具として薬事法上(※)の承認を得ていること

※現在の「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」

法的な問題へと発展することも

一般市民と異なり、一定頻度者にはAEDに関する講習の受講義務があり、さらにこの講習は、一般市民向けの救命講習等とは別に、知識と実技の効果測定等を盛り込んだ「一定頻度者向け講習」の講習であることにご注意ください。
我が国において現在無料で開催されている救命講習等の多くは一般市民向け(善意で救命処置を行う意思がある人向けの講習)であり、職務上一次救命処置を行う職にある方は一定頻度者用の講習を受ける必要があります。今のところ厳密に受講の有無を確認する等は行われてはいないものの、傷病者が死亡した事案において一定頻度者に対応上の不備があったことが判明した場合などには、法的な問題へと発展するおそれもあるこということをご理解ください。

胸骨圧迫のみ(人工呼吸を省略した)の心肺蘇生のあり方

近年、人工呼吸を省略した胸骨圧迫のみの心肺蘇生が普及しましたが、これは成人が倒れる瞬間を周りに居た人が目撃している心原性心停止の救命率向上を主眼としたものであり、心停止から時間が経過した場合や、呼吸原性心停止(窒息や溺水など呼吸が原因の心停止)の場合、子どもの心停止(呼吸原性心停止が大半)の場合には、人工呼吸が必要不可欠であることにご注意ください。(平成27年6月に京都大学の医師らにより、胸骨圧迫のみの心肺蘇生のあり方に関する論文が発表されましたが、呼吸原性心停止等には人工呼吸を行うことが望ましい旨も記載されています。)
人工呼吸はある程度のトレーニングが必要であるとともに、感染を防止するため人工呼吸用のデバイス(ポケットマスク等)の準備も必要です。

東海警備のAED/BLSトレーニングサービス東海警備のAED/BLSトレーニングサービス

AED導入時トレーニング

「AEDを買ったが、講習は消防に頼むよう販売業者に言われた…」
このような話をよく耳にします。AEDはただ設置するだけでは意味がありませんし、AEDの使用法のみならず胸骨圧迫などの手技も身につけておかなければ、倒れた方の社会復帰は成し得ないということは先にも何度もお話ししたとおりです。
AEDを導入された皆様がAEDを用いた一次救命処置(BLS)を適切に実施できるように、トレーニングの場を提供することはAED販売業者の責務であると東海警備は考えます。そのため東海警備ではAEDを導入いただいたすべての皆様に、導入時のトレーニングを提供しています。東海警備はAEDの売り切り販売は致しません!

  • ※1 トレーニング時間は原則60~90分間で実施しますが、受講者が多数となった場合はひとりひとりの訓練時間が短くなる場合がございますのでご了承ください。
  • ※2 心肺蘇生の訓練は、成人マネキンを用いて行います。小児や乳児に対する心肺蘇生の訓練は別途有償で実施します。
  • ※3 トレーニングに必要な場所の確保や関係者への案内等につきましては、お客様が行ってください。
  • ※4 この講習は、上記「一定頻度者」の講習義務に対応した講習ではありません。

AED/BLSトレーニング(随時受付)

随時開催の講習も受け付けております。東海警備のAED/BLSトレーニングは、原則マネキン1体に対し受講者を3名までとし、より多く実技訓練を受けることができるようにしています。所定のカリキュラムを修了した方には、カード型の受講証明書を発行します。(公的な資格ではありません。)
社員に救命処置のトレーンングを受けさせたいが、消防機関等が行う救命講習の予約がなかなか取ることができないというお客様や、会合や防災訓練の場を利用して自社施設内で講習を行いたいお客様、自社の業務内容や施設の形態にあわせた実践的な訓練を行いたいお客様は、東海警備までお気軽にお尋ねください。お客様にあわせた最適な講習プランをご提案します。

名古屋、愛知の救命講習・AED・BLSトレーニングは東海警備へ!

コース名 時間 定員 コース概要 料金
BLS入門
コース
90分 12名 街中や職場で突然発生する成人の心原性心停止(心臓に原因がある心停止)における傷病者の社会復帰を目指し、心停止の判断や胸骨圧迫を身に付け、119番通報を迅速に行い消防官の口頭指導を受けながら心肺蘇生を実施するスキルを身に付けます。
受講対象者
身近なところで心停止傷病者が発生した際に、その人を助けるための最低限のスキルを身に付けたい方
【一般】27,000円
(1名あたり2,250円)
【当社AED契約者】24,300円
(1名あたり2,025円)
BLSベーシック
コース
180分 12名 成人に対する心肺蘇生法、止血法、窒息の解除法を学ぶ、コースです。
心停止傷病者の社会復帰を目指すことを主眼として、心停止の判断や胸骨圧迫、人工呼吸を身につけ、119番通報で消防官の口頭指導を受けながらそれらを実施するスキルを反復した実技訓練により身に付けます。また、大出血がある場合の止血法や、喉に物が詰まったときの窒息の解除法を学びます。
受講対象者
家庭や職場などで心停止や窒息、大出血といった重篤な傷病者が発生した際に、その人を助けるためのスキルを身に付けたい方
※一次救命処置を行う職務上の責任がある方には、このコースは推奨しておりません。レスポンダーコースを受講ください。
【一般】54,000円
(1名あたり4,500円)
【当社AED契約者】48,600円
(1名あたり4,050円)
BLSレスポンダー
コース
300分 12名 介護施設職員や学校教職員、保育施設職員、交通機関関係職員、警備員など、いざ勤務先で傷病者が発生した場合に、医療の専門家が到着するまでの間、適切な救命処置を行う職務上の責任がある方用の職業訓練コースです。
単に心肺蘇生等の手技を訓練するだけでなく、的確な通報連絡、資機材の準備、救急隊の誘導、現場の管理(野次馬の排除や記録等)、スタッフ間の連携など、救急事案発生時から結末までの一連の対応を習得することを目的としている、最も特色あるコースです。
人工呼吸時の感染防止デバイスには「ポケットマスク」を使用します。
受講対象者
福祉介護職、保安職、学校教職員、公共施設関係者、交通機関関係者、スポーツ指導者など
【一般】120,000円
(1名あたり10,000円)
【当社AED契約者】100,800円
(1名あたり8,400円)
オーダーコース 応相談 応相談 ご希望の時間、内容で講習を行います。
(受講者の人数や時間によっては、ご希望に沿えない場合もございます)
都度お見積もり

救命講習って消防が無料でやってるのに、東海警備の講習は何でこんなに高いの?

我が国における一次救命処置に関する講習の多くは消防機関により無料で行われていますが、この講習はあくまでも「一般市民の善意による救命処置の実施を普及啓発するため」の講習であり、救命処置を行う職責がある方々が現場で適切な対応を行うための職業訓練としては不十分といえます。また、1体のマネキンを5名以上の受講者が使用することもあり、十分な実技訓練を受けられない場合もあります。
東海警備のAED/BLSトレーニングは、より多くの実技訓練により胸骨圧迫等の技術を身に付けることができるよう原則1体のマネキンに受講者は3名までとし、ひとりあたりの実技訓練時間を多く確保。また、数々の警備現場で経験を積んだインストラクターが、危機管理のプロの目線から皆様の施設における119番通報や従業員間の連絡に関する体制、AEDなどの救急資機材の準備、救急隊の誘導・案内手順の確認など、「傷病者発生の備え」に関するアドバイスを致します。
東海警備のAED/BLSトレーニングはこのようなコンセプトのもと、「職業訓練」としての講習を提供することを目的としています。そのため消防機関等の講習に比べ講習費用が割高となってしまうことをご理解いただければ幸いです。(もちろん「善意による救命処置」を目的とした救命処置に関する講習のご依頼も承ります。)

AED/BLSトレーニングパック

講習を開催する都度受講料をお支払い頂くのではなく、月額払いとした「トレーニングパック」でお支払いのご負担を軽減することも可能です。契約期間内において、毎年1回の講習を実施します。長期間ご契約頂くことにより、都度お支払い頂く場合に比べお得な受講料で定期的なトレーニングを受けることができます。
※このサービスのご利用は、当社AEDご契約のお客様に限ります。

1年パック 3年パック 5年パック
BLS入門
コース
1,800円/月
(総額で2,700円お得)
1,700円/月
(総額で11,700円お得)
1,580円/月
(総額で26,700円お得)
BLSベーシック
コース
3,700円/月
(総額で4,200円お得)
3,400円/月
(総額で23,400円お得)
3,200円/月
(総額で51,000円お得)
BLSレスポンダー
コース
8,100円/月
(総額で10,800円お得)
6,600円/月
(総額で86,400円お得)
6,000円/月
(総額で180,000円お得)

BLSレスポンダーコースのポケットマスクは初年に1人1個配布します。2年目以降に別の方が受講される場合はマスクの追加購入をお願い致します。

救命処置の普及啓発活動救命処置の普及啓発活動

東海警備では、より多くの皆様に一次救命処置に興味をもっていただいて、救命率や社会復帰率の向上を図るために、人が多く集まるイベントや学園祭などにおいて、AEDを用いた一次救命処置の方法の体験ブース設置やデモンストレーションを実施する社会貢献活動を行っています。

このページのトップへ