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AEDによる電気ショックが必要なときとは???

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AEDの効果はよく「心停止となった人に電気ショックを行い、心臓の動きをもとに戻す」というような表現で説明されることから、「止まった心臓を動かす」という印象をお持ちの方が多くいらっしゃいますが、実のところAEDは・・・

・止まった心臓を動かすことはできない
・心停止となったすべてのケースで使用できるわけではない
・胸骨圧迫との組み合わせが不可欠である

ものなのです。

≪心停止とは???≫

そもそも「心停止」=「心臓の動きが止まった」というものではなく、「血液を送るポンプとしての機能が損なわれている状態」であり、何らかの動きはあっても血液を送る機能が損なわれていれば「心停止」の扱いとなります。

心臓は血液を送るポンプですから、灯油を汲み上げるポンプで例えて説明しましょう。
灯油を送り出す際は赤い部分を握る指を一斉に動かして収縮させ、その後一斉に指を動かして拡張させ、灯油を汲み上げます。この赤い部分が心臓、指は心臓を動かすための筋肉です。
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さて、心停止の種類は4つに分けられます。

①心室細動(しんしつさいどう) ※電気ショックが有効
指を一斉にではなく、無茶苦茶に動かしてみると灯油がうまく送られません。心臓でいえば筋肉が一斉ではなく部分ごとに勝手に様々な動きをしている状態です。「心臓がけいれんしている状態」とよく言われます。この状態の場合、AEDの電気ショックでけいれんを取り除くことが可能であり、心臓突然死の原因の多くはこの心室細動といわれています。
ただし筋肉が動くにはエネルギーが必要であり、筋肉にエネルギーが供給されなければけいれんはだんだん弱くなり、数分が経過すれば心臓は動きがない「心静止」(③参照)となります。こうなってしまうと電気ショックの効果はありません。AEDによる電気ショックを一刻でも早く行う必要があるのはこのためです。
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②無脈性心室頻拍(むみゃくせいしんしつひんぱく) ※電気ショックが有効
手を一斉に動かして収縮・拡張させたとしても、ものすごく速くそれを行えば灯油は送られなくなってしまう空回りの状態になってしまいます。これが心室頻拍であり、そのうち脈が触れない無脈性心室頻拍は電気ショックが有効な状態です。
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(写真だとわかりづらいですね・・・)

③心静止(しんせいし)
ポンプ=心臓に全く動きはありません。この場合、電気ショックは有効ではありません。
テレビドラマで心電図が横線一本で表されているシーンをご覧になったことがありませんか?あれが心静止の状態です。

④無脈性電気活動(むみゃくせいでんきかつどう)
心電図上は波形を認めるものの、有効な心拍動がなく脈が触れない状態です。この場合も電気ショックは有効ではありません。

ひとくちに「心停止」といっても様々な状態があり、電気ショックが有効な場合は限られていることもご理解頂けましたでしょうか?電気ショックが必要な状態かどうかはAEDが判断します。
こう説明すると「じゃあAEDなんか必要ないんじゃないの?」という声を頂くこともありますが、決してそうではありません。年間7万人ともいわれる我が国の心臓突然死の多くは心室細動によるものであり、すなわちAEDで命を救うことができるケースがたくさんあるのです。
電気ショックが有効な時間は前述のとおり限られています。そのため駅や商業施設、公民館、会社、学校、イベント会場などたくさんの場所にAEDを設置し、一刻も早く電気ショックを行って頂きたいのです。

≪胸骨圧迫の重要性≫

ただし、心停止となった方を後遺症なく社会復帰させるためには、電気ショック以外にもうひとつアクションが必要です。(迅速に119番通報を行うことも勿論ですが)
それが「胸骨圧迫」です。

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AEDによる電気ショックは「けいれんを取り除く」効果しかありません。電気ショックを行い、けいれんを取り除くこと(除細動)に成功しても、その直後から心臓が正常な動きになることはほとんどなく、90%のケースで「心静止」か「無脈性電気活動」になるといわれています。(AEDは心臓のけいれんを取り除き、心臓をいったん止めてしまうと考えたほうがよいでしょう)
この間も血流を作り脳に酸素を送り続けなければ、脳はダメージを受け、命は助かったとしても後遺症が残ってしまうおそれがあります。そのため胸骨圧迫を行い、脳に酸素を供給し続ける必要があるのです。(脳は3分程度酸素が絶たれるとダメージを受けるため、AEDが準備できる前も、心停止と判断したら胸骨圧迫を続ける必要があります)

また、電気ショックでけいれんを取り除いたとしても、心臓が動くためのエネルギーが心臓の筋肉になければ、心臓は正常な動きを取り戻すことができません。このエネルギーを心臓の筋肉に供給するためにも胸骨圧迫が欠かせません。胸骨圧迫は脳のダメージを防止するだけでなく、電気ショックの効果を高めるためにも必要なのです。

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〔参考〕通常血流ができるのは、心臓が収縮したとき(ポンプを握ったとき)ですが、心臓の筋肉にエネルギーを供給するための血管に血流ができるのは、心臓が拡張するとき(ポンプを元の大きさに戻すとき)なのです。胸骨圧迫をいかに強く行っても、戻しのストロークが不十分であると心臓の筋肉に十分なエネルギーが供給されません。「胸骨圧迫は戻し(圧迫の解除)も大切」といわれるのはこのためです。

≪胸骨圧迫もアシストするAED “ZOLL AED Plus” ≫

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従来のAEDは、電気ショックを行うまでの機能しかありませんでした。
しかしここまでにお話ししたように、心停止となった方を救うためには胸骨圧迫も欠かせないのです。そのため旭化成ゾールメディカル製のAED『ZOLL AED Plus』は、胸骨圧迫をアシストする機能も装備。命を救うだけでなく、後遺症なく社会復帰できる方をひとりでも増やすことを目指しています。

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ZOLL AED Plusの胸骨圧迫ヘルプ機能は、センサーで胸骨圧迫の実施状況をリアルタイムに検知。圧迫が弱い場合は「もっと強く押してください」と音声と文字で指示を出すなど、医療の専門家ではない市民救助者でも有効な胸骨圧迫を行うことができるようサポートします。
また、胸骨圧迫が遅すぎたり速すぎたりしないよう、リズム音を出して適切な速さに誘導します。

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生身の人間の胸を5cmも押すというのは、医療の専門家ではない人たちには相当な恐怖が伴うものであり、圧迫が弱くなりがちです。そのような方でも有効な胸骨圧迫を行うことができるようサポートするAEDが『ZOLL AED Plus』です。

ZOLL AED Plusの詳しい説明はこちらから
http://www.tokai99aed.com/feature.html

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東海警備はAEDを単なる商材として捉えるのではなく、我が国における心停止傷病者の救命率・社会復帰率の向上を目指し、AEDその他救急事業を行っています。
その目的を達成すべく、様々な機能を有した『ZOLL AED Plus』を皆様にお届けすることと致しました。AEDの新規導入をお考えの皆様、既存のAEDの更新時期を迎える皆様は是非『ZOLL AED Plus』をご検討ください。

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AEDを導入頂いた施設の関係者様へのトレーニング(60~90分程度の講習会)は無償です!
AEDを真に生かすための導入設置、安全安心な職場づくりを東海警備がサポート致します。

AED導入時トレーニング等の詳細はこちらから
http://www.tokai99aed.com/training.html

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名古屋市北区清水五丁目8番1号(本社)
TEL(052)914-3351 FAX(052)914-0214

AEDサイト http://www.tokai99aed.com/

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子どもの心停止とAED

「子どもにもAEDを使用してよいのか」

という質問をよく頂きます。
結論からいえば、1歳以上の子どもにはAEDを使用することができます。
ただしこの場合いくつかご注意頂きたいことがございますので、こちらでご説明致します。

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≪小児用パッドの使用について≫

現在の蘇生ガイドラインにおいては、未就学児(小学校に入学していない子ども)に対してAEDを使用する場合、小児用の電極パッドを使用するか、小児用モードの設定がある機種については小児用モードに切り替えて使用することが定められており、それらがなくやむを得ない場合には成人用パッドを代用してもよいとあります。
小児用パッドは、電気ショックのエネルギーが成人用パッドのおよそ3分の1となるよう設計されており、体の小さな子どもへの過度なエネルギーがかからないようになっています。

東海警備で販売している「ZOLL AED Plus」はオプションで小児用パッドが設定されており、未就学児に対するAED使用が想定されるお客様については、本体初期セットとともに小児用パッドをご購入頂いております。(小児用パッドは胸の真ん中と背中に貼るようになってます)

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また、やむを得ず成人用の一体型パッドを子どもに使用する場合は、下側のパッドを切り離して背中に貼ることができるようになっています。ただしこの場合、胸骨圧迫アシスト機能のセンサーが正しい位置に配置されませんので、胸骨圧迫アシスト機能を使用することができなくなります。

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ZOLL AED Plusの仕様はこちらから
http://www.tokai99aed.com/feature.html

≪子どもの心停止とAED≫

AEDの導入を希望されるお客様でも勘違いしていらっしゃる方が多いのが「AED(電気ショック)の効果」です。
AEDによる電気ショックは、「止まった心臓を元に戻すため」のものではなく、「心臓がけいれんしている(心室細動という症状)のときにけいれんを取り除く」ためのものであり、心停止であればどのようなときにでも有効というものではありません。(電気ショックが必要かどうかはAEDが判断します。救助者はAEDの電源を入れ、音声指示や絵表示に従い電極パッドを貼り付ければ、AEDが心電図を解析し、ショックの必要性を判断します。)

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大人の突然の心停止の多くは心臓が原因のものであり、心臓がけいれんする症状によるものが多くを占めています。心臓のけいれんを取り除く唯一の手段が電気ショックであり、電気ショックが1分遅れると助かる見込みが7~10%ずつ低下するといわれています。そのため街中にたくさんのAEDを設置し、一般の方にもAEDをいち早く使用して頂き、救命率を向上させる取り組みが平成16年から行われてきたのです。

しかし子どもの心停止の多くは、心臓が原因ではなく、呼吸が原因のものが大多数を占めています。炎症で喉が腫れ上がり息ができなくなってしまったり、口に入れたものが喉に詰まってしまったりすることなどにより呼吸が停止し、それに伴って心臓も停止してしまうケースです。この場合心臓がけいれんしている症状ではないので、AEDによる電気ショックは対象外です。

ただし、子どもの心停止でも心臓がけいれんする症状が発生する場合もあります。例えば、球技の最中にボールが胸に当たった際に、そのタイミングが心臓が動く中のほんの一瞬のあるタイミングであった場合に心臓のけいれんを引き起こす「心臓しんとう」と呼ばれる症状もあります。そのため、野球のリトルリーグのチームにAEDを導入頂くこともあります。

心臓が原因の突然死は若年層にも発生することであり、毎年約350件発生している学校での突然死のうち、約80%は心臓突然死といわれています。その多くは運動中であり、ランニング中がそのうち40%を占めています。
しかし心停止の中には予防できるものも多く、子どもの場合は窒息や溺水などの事故を防止することで心停止を予防できるケースも少なくありません。

AEDと救命処置についてはこちらから
http://www.tokai99aed.com/effect.html

≪子どもの心停止と心肺蘇生≫

先述のとおり、子どもの心停止は呼吸が原因によるものがほとんどであり、血液中の酸素はすでに消費されている状態です。そのため胸骨圧迫のみの心肺蘇生では足らず、人工呼吸をあわせた心肺蘇生を行うことが不可欠となります。年間7万人ともいわれる心臓突然死を減らすため、実施のハードルを下げた「胸骨圧迫のみの心肺蘇生」が近年普及しましたが、

“子どもの心停止は人工呼吸が不可欠である”

という点はお間違えのないようにお願い致します。

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子どもは大人の体が小さくなったもの・・・ではありません。体の仕組みや心停止に至るプロセスが大人とは異なり、心肺蘇生法のトレーニングも専用のものが必要となります。
子どもの心停止に遭遇する可能性のある立場にある皆様、成人マネキンで胸骨圧迫のみの心肺蘇生を少しトレーニングしたところで満足していませんか???
いざというとき子どもの命を守る立場にある方は、子どもの命を守るために本来必要なスキルを是非習得してください。(蘇生ガイドラインの中にも、子どもの心停止に遭遇する可能性がある立場にある方は、子どもに特化した心肺蘇生法を習得すべきであることがうたわれています)

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心肺蘇生法などのトレーニングについてはこちらから
http://www.tokai99aed.com/training.html

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AEDのパッド使い放題プラン『安心パック』と『介護パック』

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東海警備が販売する『ZOLL AED Plus』の成人用パッドの使用期限は製造から66ヶ月であり、本体保証期間5年の間に実使用がなければ交換用のパッドを購入する必要がなく、ランニングコストがかからない点が長所のひとつとなっており、多くのユーザー様からご好評を頂いております。

この電極パッドは、傷病者に使用した場合は、その後交換が必要となります。
ZOLL AED Plusは、傷病者の社会復帰に必要な質の高い胸骨圧迫の実施をアシストする機能が装着されていますが、その分成人用パッド単体の価格は少々高くなってしまいます。
一般的な施設であれば5年の間に実使用は1回あるかないかではありますが、大規模商業施設様や老人保健施設様などにおいては、1年間で複数回の実使用が発生する場合も少なくありません。
その都度パッドを追加購入すると、5年の間に数万円~十数万円のランニングコストがかかることとなり、ユーザー様の大きな負担となってしまいます。

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そこで、ZOLL AED Plusにはパッド使い放題プランである「安心パック」と「介護パック」を用意致しました。このパックをAEDご契約時にあわせてご契約頂くことにより、契約期間5年の間に実使用が何回あっても新しいパッドをお届け致します。

なんと成人用パッド1組を追加購入するよりもお得な価格でこのプランをご契約頂けます!
詳しくは東海警備のAED担当者までお尋ねください。

<安心パック>
一般の施設様用の使い放題プランです。
企業様、商業施設様、イベント主催者様など、AED使用が一定頻度で発生する施設様におすすめです。公設消防機関(消防団は除く)が救急現場に出動するために配備するAEDは対象外です。

<介護パック>
老人保健施設・介護施設様用の使い放題プランです。
実使用がどれだけあっても追加費用がかからないプランですから、運営に係る経費を抑えることにもなります。

東海警備AED特設サイト(使い放題プラン説明)
http://www.tokai99aed.com/innovate.html

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新しい心肺蘇生のガイドライン JRC-G2015

“新しい心肺蘇生のガイドライン JRC-G2015”

心肺蘇生法等の手順は5年に1回改訂され、新たなものが発表されますが、2015年版の新しいガイドラインが既に発表されています。
今のところオンライン版のみ公表されていますが、公表後の修正を加え、引用文献等を記載した完全版が来月出版される予定です。(オンライン版は一般社団法人日本蘇生協議会のウェブサイトから閲覧できます。)

http://jrc.umin.ac.jp/

「国際的な心肺蘇生のガイドライン」と言われることもありますが、現在のガイドラインは国際的に同じではなく、国際蘇生連絡協議会(ILCOR)が発する「CoSTR」という勧告に基づき各国の機関が自国の実情をかんがみたガイドラインを作成しています。ここでは日本蘇生協議会(JRC)が策定した日本版ガイドライン2015年版(JRC-G2015)について、変更点や特に注意が必要な部分をお話しします。

市民向けBLS(G2015)
※この図は、一般の方でもわかりやすいように文言等を一部修正するとともに、現場で必要な注意事項等を一部追加しています。

“119番通報について”

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市民救助者は119番通報を行い、消防官の口頭指導(電話越しでの心肺蘇生法等のレクチャー)を受けながら心肺蘇生を行うことが望ましいと、G2010から引き続き記載されています。
近年は携帯電話が普及しており、ハンズフリーのモード(スピーカーモードなど)も多くの携帯電話で装備されていますので、現場では「周りの人に119番通報を依頼する」と基本の方法だけでなく、救助者自身が携帯電話で119番通報を行い、ハンズフリーのモードで消防官から口頭指導を受けながら胸骨圧迫等を続けることも考えるべきでしょう。

“呼吸の確認について”

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「呼吸なし又は死戦期呼吸」の場合には心停止と判断し、直ちに胸骨圧迫を開始するとされており、さらに「わからないときは胸骨圧迫を開始する」ことが明記されました。
これは平成23年にさいたま市の小学校で心停止となった小学生に対し心肺蘇生が行われなかった事故などによるものと思われます。

突然の心停止の際には、「死戦期呼吸」と呼ばれる、しゃくりあげるような動作や、口をぱくぱくして首を動かすような仕草がよく生じます。そのため市民救助者が「呼吸はしている」と判断して心肺蘇生が行われず放置されるという事例が少なくありませんでした。(上記のさいたま市の事例も、死戦期呼吸を「呼吸をしている」と誤って判断したため対応が送れたいわれています。)

ある文献によると、倒れた瞬間が目撃された心停止の約55%で死戦期呼吸が発生するも、呼吸をしていると誤解されるために心停止傷病者の約20%は心肺蘇生を受けることなく放置されるといわれていますが、死戦期呼吸がない傷病者に比べ、死戦期呼吸がある傷病者は助かる確立が約5倍あるともいわれています。
かつてのガイドラインでは「呼吸があるかないか」と表現していたものの、死戦期呼吸の傷病者が放置されるケースが多く、G2005からは「普段どおりの呼吸があるかないか」という表現に変更されたものの、「死戦期呼吸が心停止のサインである」ことがなかなか浸透せず、放置される傷病者が未だ生じてしまっているのです。

(死戦期呼吸は東海警備の「動画でわかるZOLL AED Plus」でも映像で説明しています)
https://www.youtube.com/watch?v=HtyVA3IdTzA

“胸骨圧迫について”

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G2010では「少なくとも1分間に100回のテンポ」「少なくとも5cm沈むくらい」というように、速さと深さは上限が定められていませんでした。
しかし胸骨圧迫は速くなりすぎると圧迫の深さが不十分となり、血流が減少してしまいます。(自転車の空気ポンプをすごく速く動かそうとすると、最大のストロークでのポンプができなくなるのと同じです)
また、圧迫の深さも、過剰な強さで圧迫を続けると傷病者の身体に不要の損傷を与えるおそれがあるため、それぞれ限度が定められました。

速さは「1分間に100~120回のテンポ」、深さは「約5cm(6cmを超えないこと)」とされていますが、トレーニングにおいて圧迫が6cmを超えていないことを判断するのは困難なことですし、もともと市民救助者は生身の人間に対し胸骨圧迫を行う恐怖感から圧迫が浅くなり、それを防止するためG2010では「少なくとも5cm」という表現を用いていました。上限を強調しすぎると「限度を超えてはいけない」と強い圧迫を躊躇するおそれもあることから、もしかしたら市民向けの講習では圧迫の深さの上限はさほど重要視されないのかもしれません。

なお、ガイドライン内には「心肺蘇生の質に関するリアルタイムフィードバック装置の使用」についても記載されています。

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東海警備が取扱うAED「ZOLL AED Plus」は、胸骨圧迫の状況をリアルタイムで検知し、必要な行為を「もっと強く押してください」など音声で指示する機能を有したAEDです。

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圧迫の強さのゲージ(ディスプレイの最右部)についても既に5~6cmを適正としていますから、圧迫の深さの上限に関する定めにも対応済みです。

(ZOLL AED Plusの詳細についてはこちらをご覧ください)
http://www.tokai99aed.com/feature.html

“人工呼吸について”

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人工呼吸はある程度の訓練が必要であり、効果的な人工呼吸を行うスキルを持ち合わせていない市民救助者は、胸骨圧迫のみの心肺蘇生を継続するとされています。
この人工呼吸を省略した「胸骨圧迫のみの心肺蘇生」が近年普及し、市民救助者による心肺蘇生実施の件数も年々増加していますが、同時に誤解も広まっています。
それは、「いまは人工呼吸は不要である」という考え方です。

そもそも胸骨圧迫のみの心肺蘇生を普及させた理由として、「傷病者に口をつける人工呼吸は難しく、心的負担にもなるため、人工呼吸に抵抗感がある救助者が胸骨圧迫すら行わなくなることを防止する」「倒れた瞬間を目撃している心臓が原因の心停止(心原性心停止)であれば、血中に酸素があるため、胸骨圧迫のみでも傷病者を救うことができる」というものがありました。胸骨圧迫のみの心肺蘇生はあくまで「倒れた瞬間を目撃している成人の心原性心停止」を対象とした(我が国における心臓突然死の減少を目的とした)ものなのです。

しかし心停止はこれ以外の状態もたくさんあります。窒息や溺水などは呼吸停止から心停止に至る「呼吸原性心停止」ですし、子どもの心停止は圧倒的に呼吸原性心停止が多いので、人工呼吸で血中に酸素を取り込ませないと、いかに胸骨圧迫を行っても脳のダメージを防止できません。また、心停止から時間が経過している心停止も血中の酸素が消費されてしまっているので人工呼吸が必要です。したがって、このようなケースに対応すべき立場の方(プール監視員や学校教職員、保育士など)は人工呼吸スキルも習得すべきなのです。
胸骨圧迫のみの心肺蘇生はあくまで対応義務のない、善意で心肺蘇生を行う市民救助者用の手技であり、医療の専門家ではないものの職務の特性から傷病者の対応を行う義務がある方向けのものではないことをご承知おき頂ければ幸いです。

心肺蘇生に関し、G2010からG2015への大きな変更点は上記のようなものです。(ファーストエイド等についてはまた別の変更点があります)
手技の流れ自体は特に変わっておらず、細かな注意点が増えたといった感覚かもしれません。

(G2010での心肺蘇生はこちらから動画をご覧いただけます)
https://www.youtube.com/watch?v=HtyVA3IdTzA

なお、我が国の心肺蘇生教育は少々不思議な現象が起きています。
市民を対象とした心肺蘇生講習(消防機関の救命講習など)はこのJRCガイドラインに基づき行われるのですが、医療従事者の講習はAHA(アメリカ心臓協会)ガイドラインに則って行われるものが多いのです。AHAの講習は市民向けのものも開催されているため、日本人が知っている心肺蘇生の手順は皆同じというわけでもないのです。

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弊社が行う各BLSトレーニングサービス(心肺蘇生法やAED使用に関する出張講習)はこのJRCガイドラインの発表を受け、現在教材の仕様変更を行っているところです。春頃にはG2015に則った講習を皆様にお届けできる予定です。

 

 

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【旭化成】 ZOLL AED Plusの特徴 【AED】

我が国において一般市民の使用を目的としたAEDの普及が始まってはや10年以上が経過しました。
その間に国内で使用が認められたAEDは約20機種にも上ります。
様々なAEDがある中で、東海警備で販売する「ZOLL AED Plus」はどのような特徴を持つのかを本日はご紹介します。

≪救急医療の絆をつなぎ、人々の「いのち」に貢献する旭化成ゾールメディカル≫

「ZOLL AED Plus」は旭化成ゾールメディカル社の製品です。

ゾールメディカルは、心臓ペーシングと除細動のパイオニ アであるポール・ゾール博士によって1980年に設立。救命医療とその技術革新に30年間にわたって貢献してまいりまし た。世界中の救命医療分野で広く使われているゾールメディカル製品を日本のお客様にお届けするため、旭化成ゾールメディカルは2012年に設立されまし た。

東海警備はAEDの販売業務を行うにあたり、心停止となった方の社会復帰のために様々な機能を有した旭化成ゾールメディカル社のAED、「ZOLL AED Plus」を主力商品として選定し、皆様にお届けすることとしました。

≪傷病者のみならず救助者をもサポートする次世代AED「ZOLL AED Plus」≫

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ZOLL AED Plusは、迅速な電気ショックのみならず、心停止となった方の社会復帰に必要な「質の高い胸骨圧迫」をもアシストするための機能を有したAEDです。
心停止となった方は血流が止まり、脳への酸素供給もストップしてしまいますが、3~4分程度酸素供給がなされないだけで脳細胞はダメージを受け、後遺症が残る可能性が大きくなります。
そのため、電気ショックで心臓のけいれんを迅速に取り除くだけでなく、胸骨圧迫で心臓をポンプして血流を生み出し、酸素を脳に供給し続けることが求められるのです。(心臓が正常な動きを取り戻すためにも胸骨圧迫が欠かせません)

AEDの効果についてはこちらをご覧ください http://www.tokai99aed.com/effect.html

このようにたいへん重要な「胸骨圧迫」ではありますが、医療の専門家ではない市民がいざ倒れた方に行おうとすると、生身の人間の胸を押すという恐怖感からつい力が弱くなりますし、緊張からテンポも速くなりがちです。ZOLL AED Plusは救助者をサポートする機能を搭載し、十分な血流を生み出す質の高い胸骨圧迫の実現を目指します。

≪社会復帰に不可欠な「胸骨圧迫」のアシスト機能≫

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AEDによる電気ショック(電気的除細動)は、心臓がけいれんして血液を送り出すポンプ機能が失われる「心室細動」という症状の際に、そのけいれんを取り除く唯一の効果的手段といわれていますが、倒れた方が後遺症なく社会復帰するためには、「胸骨圧迫」も不可欠です。心停止となり倒れた方の中には電気ショックが有効ではない症状(心臓のけいれんではない)場合も多く、その場合は胸骨圧迫が最良の処置となります。

ZOLL AED Plusは、救助者が行う胸骨圧迫の状態をリアルタイムで検知し、圧迫が弱い場合にはもっと強く圧迫するよう指示を出します。これにより医療の専門家ではない方でも質の高い胸骨圧迫を行うことが可能となります。

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赤い十字の部分に胸骨圧迫の状態を検知するセンサーが入っています。医療の専門家ではない方が使用する(一般企業などに設置する)ことを主眼としたAEDの中でこのような機能を有しているのは、現在ZOLL AED Plusのみです。

≪正しい位置にパッドを装着できる一体型の電極パッド≫

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ZOLL AED Plusのもうひとつの特徴がこの一体型の電極パッドです。
従来のAEDはパッドが2枚に分かれており、それぞれを正しい位置に貼り付ける必要がありましたが、緊急時で慌てる中で誤った位置にパッドを貼り付けたり、パッドを地面に落としてしまう心配もありました。

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医療の専門家ではない方が慌てずパッドを装着できるよう、ZOLL AED Plusは一体型のパッドを採用。
胸骨圧迫を行う位置に赤い十字(センサー部)を置けば、2枚の電極パッドが自然と正しい位置に至るようになっており、パッドを宙に浮かせることなく貼り付けることが可能です。(小児用パッドは従来どおりの2分割型パッドです)

≪実使用がなければ追加費用ゼロ!≫
従来のAEDは、実際に使用する機会がなくても定期的に電極パッドやバッテリーを交換する必要があり、定期的に追加費用が発生しましたが、ZOLL AED Plusはそのようなコストをカット!
本体保証期間5年の間に実使用がなければ、追加費用がかからないよう電極パッドやバッテリーを工夫しました。

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成人用の電極パッドは、袋を開封しなければ、本体保証期間5年間に交換する必要がありません。

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バッテリーはリチウムイオンバッテリー10本使用。使用開始から3年後に差し替える必要はありますが、交換用のバッテリーが最初から付属していますので、追加購入の必要はありません。

≪様々な機能を有した「ZOLL AED Plus」を導入しませんか?≫

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傷病者の社会復帰のために様々な機能を有したZOLL AED Plus。
さぞかし価格も高いのだろうと思っていませんか???
いえいえ、そんなことはありません。まずは東海警備までご相談ください!

お問い合わせはこちらから http://www.tokai99aed.com/formmail.html

会社事務所や店舗、工場、公民館、ホテル、消防団など、たくさんの皆様にZOLL AED Plusをご利用頂いております!

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写真:田代コミュニティセンター様(名古屋市千種区)

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